LISA - Life Insurance Surveyor’s Association

お知らせ

レポート2022年05月01日

生命保険鑑定士情報レポート(FD推進について)


みなさま平素から大変お世話になっております。顧客本位の業務推進を行い、顧客信認の輪を広げておられることと思います。

さて、本会は「生命保険鑑定士」の社会的使命として、顧客本位の業務運営:FD(フィデユーシャリー・デューティー)を積極推進する、この目的達成へ向けた行動を開始しました。このため理事会と執行体制の強化、人的物的資金的拡充、計画的事業展開を急ぎ進めています。

つきましては、みなさまのご理解とご協力をお願いする次第です。今月号ではFDと生命保険営業の現場における生命保険鑑定士資格の価値、そして今後の体制強化策、本部事務局の新設についてお伝えします。

1、フィデユーシャリー・デューティーの時代が到来した

金融審議会(金融担当大臣の諮問機関)では、市場ワーキング・グループが設置され「国民の安定的な資産形成」と「顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)」等の審議が行われて来ました。多くの先進国ではこれらの考えが浸透しています、日本の場合業界業種により限定的な状況です。遅れている保険業界でもこの課題に向けた取り組みが始まっています、この遅れを取り戻すべく金融構造の変革をさらに加速しなければなりません、すでにマーケットの縮小が始まっており時間がないからです。

生命保険営業に従事する者はFDがこうした金融の市場化政策の一環であるという認識を持つことが必要です。「木を見て森を見ず」とならないため、保険営業の在るべき姿として、自ら主体的にFDの創意工夫を発揮し、ベストプラクティス(最善の方法、最良の事例作り)を目指すことが顧客信認に繋がります。 生命保険会社は許認可事業として数々の規制により守られ、一方で横並びの量的拡大競争に傾きがちな体質があります。このような古式ビジネスモデルが限界を迎えているにもかかわらず、未だに売り手の利己主義な単純競争が伝統文化のごとく繰り返されています。

このような悪しき体質のひずみがFDを遠ざけ、変革が進んでいる世界的トレンドからも取り残されている。顧客で高まるFD意識からも取り残されている、ここに本質的問題がある事を理解しなければなりません。 このため当局も金融の市場化といった大きな政策の一環としてFD意識を持つよう繰り返し発信しています。つまり、FDは投資受託や投資信託などの販売という狭い領域で考えることは適切ではなく、加えて金融事業者の問題だと捉えたB to B思考では不十分です。個々の営業現場で行われる行為こそが重要であり現場目線のB to C思考で捉え、さらには営業現場従事者の地位の変動をもたらすと理解しておくことが肝要です。

FDの最前線は顧客と接しているその現場にあります、FDの最前線は金融事業者ではなく現場にあります、FDの波は既に顧客の購買意識にも変化をもたらしています。生命保険営業の現場で真のFDを実践すること、そしてFDを推進し保険業界を変えていくこと。生命保険鑑定士にはこの崇高な理念と、B to C思考で挑むイノベーター(変革者)としての使命があります。

2、今後の体制強化について

「生命保険鑑定士」の社会的使命とその価値を高め、みなさまのFD推進を手助けする、この目的達成へ向け戦略的行動を開始しています①体制強化策 ②情報発信策 ③情報共有策 ④広報施策 ⑤資格教育 ⑥試験制募集 ⑦資格普及策 これらを順次進めていますが①の新設について一部ご紹介します。

(1)理事会体制の増強と定数の変更について

現任理事に加え豊富な知見経験を持つ2名の新任理事が新たに就任、これにより理事会は6名体制となりスタッフも含め人的増強を行います。詳細につきましては後日報告いたします。

(2)業務体制の増強について

今後の展開に必要な業務体制強化を行います。本部事務局:東京都千代田区、サービスセンター:静岡県伊東市、管理システム運営:しくみねっと株式会社 引き続き②情報発信策 ③情報共有策 ④広報施策 ⑤資格教育 ⑥試験制募集 ⑦資格普及策などを順次戦略的に進めて参ります。みなさまと一体感ある運営に努めて参りますのでよろしくお願い致します。

                                                             理事長記

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